タマナヤガ

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幼虫は食入孔をつくって昼間はそこに潜み、夜間、地際に這い出し円形状に芝草を食害する。更新作業の穴を巣穴として利用し、生息することもある。

タマナヤガ

英名:Black cutworm

学名:Agrotis ipsilon Hufnagel

 

【生態・生活サイクル】

幼虫で越冬し、5月頃に成虫が発生し年3回の発生である。

成虫:前翅の開帳は44~48㎜、体長19~24㎜、前翅は全体的に暗褐色で、雄の触角は両櫛歯状、雌の触角は糸状で判別は容易である。夜行性で飛翔距離は大きい。羽化6日後から産卵し、多産で900~1000粒を1粒ずつ産み付ける。成虫の寿命は15日前後である。

幼虫:共食いの習性があるため、3齢以降になると移動分散し、食入孔をつくって昼間はそこに潜み、夜間、地際に這い出し円形状に芝草を食害する。更新作業の穴を巣穴として利用し、生息することもある。

 

【防除のポイント】

幼虫の摂食量は多く、グリーン上でディポット状に枯れ始めると一気に被害が拡がるので、若齢幼虫で防除することが重要である。グリーンで1ヵ所でも生息孔(食害痕)が確認できたら速やかに殺虫剤を散布する。アプローチからグリーンに侵入するケースが多いため、グリーン周辺まで薬剤散布をする。

 

【エンビューがおすすめする殺虫剤】

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【発生消長と殺虫剤散布タイミング】

タマナヤガの発生消長と殺虫剤の散布タイミング

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ウスチャコガネ

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早春の4月上旬~5月中旬から成虫が発生し、ゴルフ場で発生するコガネムシの中では一番早く出現する。

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ドウガネブイブイ

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ゴルフ場で発生するコガネムシの中では大型で、幼虫の摂食量が多いため、グリーンに数頭のいるだけで大きな被害をおよぼす。

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成虫は、日中は餌植物を摂食しており発生のピークはつかみにくいため、幼虫対象で8月中旬~9月上旬に予防的に登録農薬を散布す...

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タマナヤガと同じネキリムシと呼ばれ一般作物の重要害虫であるが、ゴルフ場でもグリーンを中心に被害を及ぼす。

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3齢幼虫以降に急に摂食量が多くなり、第2~3化期幼虫による被害が甚大となる。

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ケラ

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土壌に巣穴を掘って生息し、芝の根などを食い荒らすことからしばしば問題となる。水分の多い場所を好んで生息する。

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6月中旬頃から成虫が発生し、摂食活動はほとんど行わないので、広食性のコガネムシに比べると発生ピークが短く2週間程度になる...

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シバツトガ

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2~3齢幼虫から芝草の食べかすや土粒をつづって苞をつくり、その中に潜む。

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