ティアラフロアブル オンラインセミナー

ティアラフロアブル オンラインセミナーの動画と、質問&回答集です

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「ティアラフロアブル」のご紹介

時間:約35分

Disclaimer: As of Oct 4th 2022, the Environmental Science division of Bayer was divested. Note that this content was produced prior to separation.

質問と回答集

秋の土壌処理剤 単剤指向・予算減のところにティアラをおすすめするポイントは何でしょう?

ティアラ単剤での使用は推奨しておりません。

あくまでも土壌処理剤と混用して散布していただくことで、スズメノカタビラに対して安定した除草効果を発揮します。よって、単剤指向のゴルフ場に対してはティアラは不向きということになります。

ティアラ最大のポイントはSU剤ともアシュラム剤とも異なる作用機構であるという点です。

スズメノカタビラの除草剤抵抗性マネージメントの観点から考えますと、今現在、SU剤の効果があるゴルフ場でも、SU剤以外の剤とのローテーションを組んでおくべきであると考えられます。

アシュラム剤については、今のところ抵抗性発達の報告はなく、抵抗性が発達しにくい剤であると考えられていますが、将来的に感受性低下の可能性はゼロではないと思われます。

SU抵抗性スズメノカタビラやアシュラム低感受性スズメノカタビラを発生させないために、発生後のスズメノカタビラに効果のある除草剤のローテーションを組むことは、抵抗性マネージメントの観点からは非常に重要であると考えられます。

ティアラフロアブルはそのローテーションの一角を担えることが、最大のポイントであると考えています。

同じ作用機構の他の除草剤は土壌処理剤ですが、ティアラフロアブルの土壌処理効果はどの程度ありますか?また、残効はどの位ですか?

土壌処理効果が全くないわけではありませんが、いくつかの試験例を見てみると効果にバラツキがみられます。

その要因が土壌条件にあるのか、気象条件にあるのか、散布タイミングにあるのかは現在分かっておりません。よって、土壌処理効果は、あまり安定しないものと考えています。

一方で、発生初期のスズメノカタビラに対しては安定した除草効果を示しますので、あくまでも土壌処理剤と混用して使用するようにしてください。

SU抵抗性スズメノカタビラが発生しているコースで使用したいのですが、アシュラム剤とティアラの混用は効果を期待できますか?

補正散布としてアシュラム剤+ティアラを混用して散布した事例や、秋の土壌処理剤散布時に土壌処理剤+アシュラム剤+ティアラを混用して散布した事例などがありますが、アシュラム剤とティアラを混用することによって、単剤処理に比べて効果が劣る場合が見られます。

必ずしも効果が劣る訳ではなく、単剤に比べて除草効果が安定する場合もありますので、判然としません。

現時点ではアシュラム剤とティアラの混合散布は推奨しておりませんが、SU抵抗性スズメノカタビラの発生が明らかになっているコース等では、試験的に試してみる価値はあると思います。

SU低感受性のスズメノカタビラへの効果を知りたいのですが、トリビュートODとの混用が有効なのですか?

土壌処理剤+ティアラを発生初期に散布して、SU低感受性スズメノカタビラを繁茂させないことが最も有効な方法だと考えられます。

トリビュートODなどの茎葉処理剤との混用はいかがですか?

推奨している使用方法は秋期の発生初期のスズメノカタビラに対して、土壌処理剤と混用して散布することになっていますので、ご了承ください。

一方で、補整散布を念頭においた茎葉処理剤との混用についてですが、トリビュートODと混用して株化したスズメノカタビラに対して散布した試験例はあります。

その結果、トリビュートOD単剤に比べて、効果が安定するという結果を得ています。なお、この試験地においては、SU抵抗性スズメノカタビラの発生は確認されておりません。


同じ作用機構の土壌処理剤と混用して大丈夫ですか?

一例、同じ作用機構の土壌処理剤と混用して試験散布した例はありますが、他の土壌処理剤と同様に高い除草効果を確認しています。

また、翌春の萌芽等にも影響は見られませんでした。ただし、単年での試験になりますので、同じ作用機構の土壌処理剤との混用を複数年連続して行った場合に、日本芝に対して何かしらの影響が出る可能性は否定できません。

薬量を上げると残効が延びますか?スズメノカタビラの大きさに効果を示すのかどちらでしょうか?

土壌処理効果は安定しませんので、あくまでも他の土壌処理剤と混用して散布するようにしてください。

薬量を上げると、より大きくなったスズメノカタビラに対して効果を発揮すると考えられます。

ただし、分げつ期以降の株化したスズメノカタビラ対しては最高薬量0.2ml/㎡でも効果が劣りますので、発生初期に散布することを心がけてください。

効果について、大型のカタビラが枯れると思ってよいですか?

発生初期のスズメノカタビラに対して、土壌処理剤と混用して散布することによって安定した除草効果を示します。

大型化したスズメノカタビラに対しては効果が劣りますので、散布時期を失しないように十分に注意してください。

散布後の降雨の影響について、ポット試験ではトリビュートODや非SU茎葉処理剤に比べて降雨の影響を受けにくいとなっていましたが、フルフェナセットの物理化学性の説明では比較的水に溶けやすいと説明されていました。結果が矛盾しているように思えるのですが、どのように解釈すればよいですか?また、散布後3時間あいてからの降雨は問題ないと考えてよいでしょうか?

物理化学性についての数値は、製剤化されたティアラフロアブルの数値ではなく、あくまでも有効成分であるフルフェナセットの数値になっていますので、その点は混同しないように注意が必要です。

水溶解度が比較的高いにもかかわらず、トリビュートOD等に比べて降雨の影響を受けにくいという点ですが、水溶解度が比較的高い=スズメノカタビラに吸収されやすいとも言えますので、スズメノカタビラに対する吸収速度の違いが結果に表れていると考えられます。

有効成分は根から吸収されて、スズメノカタビラの下方から上方に移行しますので、散布後のある程度の降雨は、土壌から薬剤を吸収しやすくする可能性もあります。

ただし、あくまでもポット試験1例での結果ですので、散布後3時間あけば降雨があっても影響を受けないとまでは言い切れません。

ベントグラスグリーン等への流れ込みのリスクもありますので、やはり天気予報をよく確認して、雨予報が出ていない状態で散布するようにしてください。

展着剤は必要ですか?

混用する除草剤の種類によりますが、土壌処理剤との混用であれば必要ないと考えられます。

有効成分のフルフェナセットは主に根から吸収されますので、薬液を葉に付着させる必要はありません。

ただし、トリビュートODなどの茎葉処理剤を混用する場合には、展着剤を加用することをお勧めします。

サッチの影響はあるのでしょうか?

根から吸収される一般的な除草剤と同様に影響はあると考えられます。

サッチが多い箇所では、耕種的作業によりサッチを除去することをお勧めします。

春散布(4月中旬ごろ)の散布、例えばフェナックスとの混合散布は可能ですか?

登録内容は秋冬期芝生育期になりますので、春の散布は登録外使用となります。

登録内容を遵守して散布するようにしてください。

また、春に散布すると日本芝の萌芽や初期生育に影響を及ぼす可能性がありますので注意してください。


ティアラの薬量を上限以上にしたら効果は変わりますか?

登録内容の上限は0.2ml/㎡ですので、登録内容を遵守して散布するようにしてください。

薬量間差については、0.15ml/㎡よりも0.2ml/㎡で効果が安定するという試験結果がありますので、推奨薬量は0.2ml/㎡となっています。


ヒメクグやハマスゲなどカヤツリグサ科に対する効果はありますか?

発生後のヒメクグやハマスゲに対する効果は見られませんでした。

あくまでも、発生初期のスズメノカタビラ専用剤であると認識していただければと思います。


ティフトンには使用できますか?

登録内容は日本芝になっていますので、ティフトンをはじめとするバミューダグラスには使用できません。登録内容を遵守して使用するようにしてください。

一方で、現状では日本芝のフェアウェイやラフにティフトンなどのバミューダグラスが侵入しているゴルフ場も多く、除草剤散布時にティフトンに除草剤が掛かってしまうケースも考えられます。

その場合、秋散布では黄化のリスクは高くないと考えていますが、晩秋の退色(休眠)が早まる可能性がありますのでご注意ください。ただし、萌芽への影響は認められませんでした。

スタンプ試験(足跡薬害)の結果を知りたいのですが?

関東地方南部のベントグラス圃場において、9月中旬に踏み込み試験を行ったところ、足跡は確認されませんでした。一方で、関東地方北部のベントグラス圃場において、10月に踏み込み試験を行った結果では、最高8歩の足跡が確認されました。トリビュートODほど、持ち込みによる薬害のリスクは高くはないと考えられますが、十分な注意が必要であると考えられます。

ベントグリーンから何メートルくらい離しておけば大丈夫かなどの基準がありますか?

最低限、ドリフトによって薬液がベントグリーンにかからないようにする必要があります。

流れ込みについては、土壌条件や散布後の降水量によって左右されるため、何メートル以上離しておけば安全という一律の基準を設けるのは難しいと考えています。

ゴルフ場の地形や土壌条件、気象条件を考慮しながら、ケースバイケースで判断していただきたいと思います。

持ち込みリスクについても同様で、ゴルフ場ごとに条件が異なるため一律には言えません。

例えば、乗用カートを導入しているコース、特にフェアウェイに乗用カートを乗り入れしているコースで早朝に散布する際には、細心の注意が必要になります。

夕方に散布する際にも、散布直後に管理機械が散布場所を通って、そのままグリーンに上ればタイヤ痕がつく可能性がありますので、注意が必要となります。

今後もベントグラスへの薬害については試験を重ねていく予定ですので、結果が得られれば、その都度、共有させていただく予定です。


散布時の気温に注意する点はありますか?

最高気温30度を超える8月に、関東地方においてコウライシバに対して試験散布を行いましたが、単剤処理では薬害の症状は確認されませんでした。

ティアラ単剤に対しては、散布時の気温に対する注意点はそれほどないと考えられます。ただし、混用して散布する土壌処理剤の種類によっては薬害の発生リスクはあることが予想されます。

また、混用する土壌処理剤単剤での薬害リスクは低い場合でも、ティアラと土壌処理剤を混用することによって薬害のリスクが上がる可能性もありますので、その点はご注意ください。

コウライグリーンに対しての使用はどうでしょうか?

コウライグリーンでの試験例はありませんので何とも言えません。

日本芝に対しては高い安全性を有していますが、コウライグリーンのように極端な低刈りをしている場合は生育に影響を及ぼす可能性があります。

もし、コウライグリーンに使用される場合には、前年にプレーに影響のない場所で小面積試験を実施し、安全性を確認の上、使用されることをおすすめします。


薬害試験が2月でしたが10月の場合も同じように遅い時期に薬害が発生しますでしょうか?

ティアラフロアブルはスズメノカタビラに対しても遅行的に効果を発現しますので、ベントグラスに対する薬害も遅行的に発生する可能性があります。

散布後、1か月以上経過してから薬害の症状が発生することも考えられますので、十分に注意してください。

薬害が出た場合の対処方法などありますか?アミノ酸などの散布は有効ですか?

残念ながら、ベントグラスに対する薬害発生後の回復試験は行っておりません。

一般的にSU剤による薬害が発生した場合には、アミノ酸の少量多回数散布によって、薬害からの回復を促進させることがあることは知られていますが、ティアラフロアブルにも当てはまるかどうかは不明です。


薬量を0.4ml/㎡にしたら効果はあがりますか?薬害試験は、薬量が0.3ml/㎡ですがラッピングすると0.4ml/㎡になります。2倍量、3倍量の試験はどうでしょうか?

薬量を0.4ml/㎡にしたら効果が上がる可能性はありますが、登録薬量の上限は0.2ml/㎡ですので、登録内容を遵守して散布するようにしてください。

高薬量での薬害については、砂質土壌条件下において薬量1.0ml/㎡(登録上限の5倍量)、水量200ml/㎡で散布した場合に翌年の萌芽に影響を及ぼすことが確認されています。

臭いはありますか?

無臭ではありませんが、トリビュートODのような独特な臭いはありません。

ボトルに内蓋(シール)はありますか?

ティアラフロアブルにはございません。