ジンサンシバンムシ

害虫の食害:食品、その他(乾燥植物質)

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乾燥植物食害虫で、朝鮮人参(にんじんをジンサンと読む)を食害するのでジンサンシバンムシという名前がついた。元来は乾燥植物、薬草、乾燥食品の害虫であるが、これらに限らず穀類、粉類、香辛料、煮干、ペットフードなどさまざまなものを食害する。

ジンサンシバンムシ

// 特徴

体長約2.5mm。体色は赤褐色で全体は密な灰黄色毛に被われている。触角は糸状で先端の3節が大きい。上羽には点刻の条溝がある。幼虫は約3.5mm、白色で、体が弓状に曲がっている。

 

// 生態

全世界の温帯圏に広く分布し、日本でも全国各地に分布する。乾燥植物食害虫で、朝鮮人参(にんじんをジンサンと読む)を食害するのでジンサンシバンムシという名前がついた。元来は乾燥植物、薬草、乾燥食品の害虫であるが、これらに限らず穀類、粉類、香辛料、煮干、ペットフードなど様々なものを食害する。非常に食性が広く、その被害物品は100種類以上に及ぶと言われている。成虫は4月頃から10月頃まで出現し、活発に飛びまわる。

 

// 防除方法

発生が認められた場合には、まず、発生源を見極めることが重要である。まず、放置されている乾燥食品類を疑ってみる必要がある。発生源が食品である場合には、殺虫剤の処理はできないので加熱して殺すか、発生量が多い場合には廃棄処分する。なお、これらを誤って食べてしまっても特に害はない。駆除には、市販の殺虫剤(エアゾール剤、燻煙剤など)を使用する。それが不可能な場合は、天日にあてて温度を上げて殺す「虫干し」も有効な手段の一つである。フェロモンを利用したトラップなどもある。

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健全な穀粒を加害することは少なく、他の昆虫が発生して生じた破砕穀物や粉、カビが生じたものを好んで食する。

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屋内では、地下の酒倉、食料倉庫、食品、生薬、植物標本などから見いだされる。

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健全な穀粒を加害することはないが、他の昆虫が発生して生じた破砕穀物や粉を好んで食する。

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コクゾウムシ

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成虫・幼虫とも米、麦、トウモロコシなどの穀類をはじめ、加工食品(干めん、マカロニ、きりいもなど)を食害する。

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ノシメマダラメイガ

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