ヒメスギカミキリ

害虫の食害:建材、その他(スギ、ヒノキの丸太など)

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成虫は早春から晩春にかけて出現し、産卵のためスギ、ヒノキの枯木や伐採木に集まる。成虫発生期に伐採された丸太はほとんどが寄生されている。幼虫は始め内樹皮を食害するが、老熟すると蛹化のため材に浅く潜る。

ヒメスギカミキリ

// 特徴

成虫は体長7~12mm。体色は、前胸背は普通黒色、上翅は雌では赤褐色で雄では赤褐色から青藍色まで変化がある。腹部は赤褐色、触角は雄では上翅端を越えるが、雌ではそれより短い。上翅は粗く密に点刻され長毛をそなえる。後脚の腿節は中央から強く肥大する。

 

// 生態

日本全土に生息する。成虫は早春から晩春にかけて出現し、産卵のためスギ、ヒノキの枯木や伐採木に集まる。成虫発生期に伐採された丸太はほとんどが寄生されている。幼虫は始め内樹皮を食害するが、老熟すると蛹化のため材に浅く潜る。本種の食害痕は細かいため見落とされやすく、新築の家屋に使われたスギやヒノキの柱や板から成虫が脱出することもある。これは伐採直後の生丸太に産卵された個体のうち、材に穿孔したものが1年経過して成虫になって脱出してきたものである。

 

// 防除方法

もう既に材の中にいるものについては、存在場所の確認が極めて困難であるため、駆除することは難しい。しかし、現在脱出中のものが出終われば、その後の発生はない。出てきた成虫は市販の殺虫スプレーなどで駆除すればよい。予防処置としては、本種が産卵する時期には、できるだけ丸太を山林中に放置しないようにすることが重要である。また、本種は樹皮の下に産卵することから、丸太の皮を剥いでおくことで害を少なくすることができる。

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