クロタマムシ
害虫の食害:建材、その他(マツ類の丸太など)
成虫は6~8月に出現し、7~8月ごろ枯死木や丸太に産卵する。本種に産卵された伐倒木などが、製材されて建材として使用された場合に新築の家屋で羽化する。中には幼虫期間が著しく長い個体があり、新築後10数年たった材から発生することもある。
// 特徴
成虫の体長は11~25mm。体色は光沢のある銅黒色、ときに緑色、金色、青色を帯びる個体もいる。頭部は粗な点刻を密布し、不定形の赤色紋をそなえる。触角は3節から先が鋸歯状となる。幼虫は細長く、やや扁平。カミキリ類の幼虫と違って前胸が他の節より極端に大きい。
// 生態
北海道、本州、四国、九州に分布し、アカマツ、クロマツなどのマツ類はじめ針葉樹の枯死木や丸太につく。成虫は6~8月に出現し、7~8月頃枯死木や丸太に産卵する。本種に産卵された伐倒木などが、製材されて建材として使用された場合に新築の家屋で羽化する。中には幼虫期間が著しく長い個体があり、新築後10数年たった材から発生することもある。建材害虫として時々問題にされるが、乾材には産卵しないので発生が繰り返されることはない。
// 防除方法
本種は主に伐採後の材に産卵するので、成虫が産卵する可能性のある7~8月に伐採した木はすぐに林外に搬出することが重要である。冬場に伐採したものも初夏までには林外へ搬出するようにする。建材から発生したものについては、脱出した材に再度産卵することはないが、材の中にいるものは、出てくるまでは発見が難しい上、材内部までは薬剤が届かないので駆除することは非常に困難である。