チビタケナガシンクイ
害虫の食害:建材、その他(穀粉類を食害)
成虫、幼虫とも主に竹材および竹製品などの乾材を加害する。本種は竹の糖分の多い部分のみを食害し、表皮や内皮は食害しないので、外側から見ただけでは被害に気付かないことが多い。雑食性で、竹材のほか種々の材質(ラワン、トウ、紙、ダンボールなど)にも穿孔加害し、穀粉に発生することもある。
// 特徴
成虫は体長約2.5~3.5mm。暗褐色ないし黒褐色で円筒形。触角は10節で、先端の3節は幅広い。前胸背の前縁には半円形の歯列が並ぶ。幼虫は成熟したものの体長は3~4mmで、頭部は小さく、前胸に半分うずもれた形をなし、尾端は丸みを帯びる。
// 生態
世界の温帯に広く分布し、日本でも全土に生息する。成虫、幼虫とも主に竹材および竹製品などの乾材を加害する。本種は竹の糖分の多い部分のみを食害し、表皮や内皮は食害しないので、外側から見ただけでは被害に気付かないことが多い。壁土の中に組まれたコマイ竹に大発生することがある。気象条件により異なるが、通常年4回発生し、3月頃から11月頃まで加害する。雑食性で、竹材のほか種々の材質(ラワン、トウ、紙、ダンボールなど)にも穿孔加害し、穀粉に発生することもある。
// 防除方法
被害を早期に発見し、早めに駆除を行うのが肝要である。時期を逸すると被害が竹材全体に広がり、全面的な竹材の撤去、改修をしなければならない事態になる。薬剤による防除としては、被害部位を中心にピレスロイド系殺虫剤の散布、燻煙処理をする。大規模な防除には、ガス燻蒸を行う。しかし、壁の内部のコマイ竹に発生したものに対しては、薬剤を到達させることが困難なため、駆除は極めて難しい。