マルカメムシ
害虫の食害:その他(マメ科植物に寄生)
基本的にはクズ、フジ、ハギなどのマメ科植物に寄生するが、ダイズ、アズキなどの農作物も加害する。都市では、初夏から秋にかけてクズから多く発生する。
// 特徴
成虫の体長は5mm前後。体は円形、暗褐色で光沢があり、背面には黒い点刻がある。小循板がきわめて大きく、腹部全体を覆っている。小循板には特別な班紋を持たない。
// 生態
北海道北部をのぞく日本全土に生息する。基本的にはクズ、フジ、ハギなどのマメ科植物に寄生するが、ダイズ、アズキなどの農作物も加害する。都市では、初夏から秋にかけてクズから多く発生する。越冬したメス成虫は、4~6月にかけてマメ科植物の葉や茎に、20~28個の卵を2列に並べて産み付ける。孵化した幼虫は寄主植物を吸汁して育ち、7月頃から成虫が多く見られる。10~11月にかけて越冬のため家屋内に侵入してくるため、不快害虫として重要視されている。
// 防除方法
カメムシ類の防除にあたってまず必要なことは、その被害が年2回起こるという認識である。秋には越冬のため、家屋に飛来侵入するときと、春に屋内で越冬していた多数の個体が外へ出て行くときである。そのため、春には秋に、秋には春になったら、再び同じ様なことが起こることを被害者に知らせておく必要がある。カメムシ類は防除が困難な害虫の一つであるが、ピレスロイド系の殺虫剤が有効である。