新型コロナウィルス感染症による業界への影響についてのアンケート結果
2020年5月25日緊急事態宣言が解除され、徐々に経済活動が再開されてきております。一方、冬の到来とともに気温や湿度が低下するにつれ、新型コロナウィルス感染症の感染者数が再び増加傾向に転じており、社会・経済への影響が懸念されております。エンビューでは緊急事態宣言下の2020年5月に続き、11月にも緊急事態宣言解除以降における新型コロナウィルス感染症のTCO・PCOビジネスへの影響について実態把握することを目的として、アンケート調査を実施させて頂きました。
本アンケート調査結果を皆様にフィードバックすることにより、より早い対策を構築するための一助になればと考え、一部前回のアンケート結果と比較しながら、実態把握に努めました。
//////////// アンケート概要
緊急事態宣言解除後の2020年6月~10月の貴社の状況についてお聞きします。
//////////// 貴社の6月~10月の業績は例年同時期と比べてどのような状況でしょうか?
ー2020年11月 アンケート結果ー
( n=79 )
ー2020年5月 アンケート結果ー
( n=77 )
アンケート回答者の半数以上が6~10月の業績は例年と同水準以上だったと回答し、10%未満減と回答した人と合わせると全体の85%を占める結果となった。この結果から、少なくとも10月までは新型コロナ感染症のTCO・PCO各社の業績に様々な影響があると思われるが、全体としては少なかったことが伺える。
尚、緊急事態宣言下で実施した前回のアンケートでは、回答者の半数以上が2020年6月~8月の業績は例年と比べて10%以上減少すると予想しており、例年と同水準以上か10%未満減になると予想していた回答者は全体の35%のみあった。
//////////// 特に影響が出ている分野はどこですか?
< TCO業務 >
ー2020年11月 アンケート結果ー
( n=35 )
ー2020年5月 アンケート結果ー
( n=35 )
TCO業務は、新築物件、既築物件がほぼ半々という結果であった。
前回アンケート実施時(2020年5月)と比べて新築物件への影響が増えてきており、これは新築物件への影響が時間差で出てきたためと推測される。
< PCO業務 >
ー2020年11月 アンケート結果ー
( 複数回答 n=95 )
ー2020年5月 アンケート結果ー
( 複数回答 n=125 )
PCO業務では、飲食店が半数以上という結果になった。前回アンケート実施時(2020年5月)でも飲食店が最も多かったが、その割合が顕著に高まってきていることが伺える。
//////////// 貴社が営業活動や商談等でお客様とコミュニケーションをする際の主な手段は何ですか?
( 上段グラフ:複数回答 n=168 下段グラフ:複数回答 n=161 )
緊急事態宣言が解除された後でも、以前と比べて、電話、メール、オンライン会議の割合が増えていることから、TCO・PCO業界においても非対面・非接触のコミュニケーション手段を使用する割合が増えていることが伺える。
//////////// 新型コロナウィルス感染症の影響で、貴社の防除業務等に影響が出ていますか?
( 複数回答 n=143 )
特に影響は出ていないと回答したのはアンケート回答者中、16%であり、防除業務等に広範に影響が出ていることが伺える。ただし、決まっていた防除工事のキャンセルは12%で、残りは延期や訪問回数の減少にとどまっていること、また1番目の質問で6月~10月の業績が例年と同水準以上、10%未満減と答えたアンケート回答者が全体の85%を占めていたことも考慮すると、防除業務・作業には一定の影響は出ているが、業績に大きな影響を与えるほどのものではないと推察される。
//////////// 新型コロナウィルス感染症の影響による、貴社スタッフ(主に現場で防除工事をされているオペレーターの方)の勤務形態の変化について教えて下さい。
( 複数回答 n=91 )
先のコミュニケーション手段に関する回答結果を考慮すると、お客様とのコミュニケーション手段は非対面・非接触の方向にシフトしている一方で、このアンケート結果から、現場で防除工事をされているオペレーターの方の勤務形態は大きく変わっていないことが伺える。
将来の貴社の状況予測についてお聞きします。
//////////// 例年と比べて2021年の貴社の業績はどうなると予測されていますか?
( n=79 )
アンケート回答者の37%が2021年の業績は例年と同水準かそれ以上になると予測しているが、2020年6~10月の業績が例年と同水準以上と答えた回答者が57%だったことを考えると、2021年の業績に厳しい見通しを持っている回答者が増えたことが伺える。アンケート回答者の44%は例年よりも業績が下がると予測している。
//////////// 今後どのぐらいの期間で貴社の業績が元の水準に戻ると予想されますか?
ー2020年11月 アンケート結果ー
( n=79 )
ー2020年5月 アンケート結果ー
( n=75 )
アンケート回答者の40%が業績はすでに元の水準に戻っていると回答。前回アンケート(2020年5月)では、回答者の43%が6ヶ月以内(~2020年11月)に業績が元の水準に戻ると回答しており、今回のアンケート結果とほぼ一致している。
一方、前回アンケート実施時では回答者の78%が1年以内に業績が元の水準に戻ると予想していたが、今回のアンケートでは63%にとどまっている。回答者の37%は業績が様々な要因により元の水準に戻るまでに長い時間がかかると予測している。
//////////// 働き方や作業方法に関して、新型コロナウィルス感染症の影響で、お客様からの要望を受けて見直した、もしくは今後見直しを検討する予定のものはありますか?
( 複数回答 n=122 )
新型コロナウィルス感染症の影響で、顧客との接触機会、訪問回数、作業・滞在時間、作業人数を減らす動きが強まっていることが伺える。人出不足の現状とも相まって、この流れはますます加速していくものと推察される。
デジタル化の推進に向けて、今後の参考のために貴社のご意見をお聞かせ下さい。
//////////// 新型コロナウィルス感染症の影響により、TCO・PCO業界関連の情報を収集する方法としてインターネットをより多く使うようになりましたか?
( n=79 )
新型コロナウィルス感染症の影響により対面での会合等が減ったせいか、アンケート回答者の39%が情報収集のためにインターネットをより多く使うようになったと回答している。
//////////// 今後、メーカーや代理店による双方向コミュニケーションが可能なオンラインセミナーがますます必要になってくると思われますか?
( n=79 )
アンケート回答者の92%が今後オンラインセミナーはより必要になってくると回答している。
//////////// オンラインセミナーはより必要になってくると回答された方にお聞きします。 そう思われる理由は何でしょうか?
( 複数回答 n=275 )
アンケート結果から、オンラインセミナーがより必要とされている理由は、新型コロナウィルス感染症への安全対策(非対面コミュニケーションなので安心)というよりも、業務効率化、経費削減等の理由の方が大きいことが伺える。このことからも、今後デジタル技術やツールを活用した業務改善や効率化のニーズは増えていくものと考えられる。
本アンケートにご協力頂いた皆様にこの場をお借りして改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。弊社は今後も皆様のお役に立てるような情報を発信して参りたいと考えております。またこのような機会がございましたらぜひご協力頂ければ幸いです。