発生させないことが最大のポイント「ピシウム病対策」

2.赤焼病、ピシウム病の病原菌「ピシウム菌」とは?

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///// ピシウム菌は条件寄生菌

 // 条件寄生菌・・・通常はサッチや土壌の死細胞や有機物から養分を摂取する(腐生生活)が、条件が揃うと生きたベントグラスなどに取り付く病原菌

普段は腐生生活を送っていますが、乾燥などの不良環境下になると菌糸等は死滅します。この時、宿主が存在していて、かつ発病に好適な条件下で宿主体に侵入します

 

///// ピシウム菌の生活環

ピシウム菌の生活環

① 卵胞子は耐久体であり、羅病したベントグラスの体内やサッチなどで休眠状態にあり、長期間生存できます

② 羅病したベントグラスやサッチなどが微生物などによって分解され消失すると卵胞子は土壌中に裸出します。その後、根やサッチなどから滲出してくる栄養に素早く反応して発芽し、腐生生活を営むようになりますが、発病に好適な条件下ではベントグラスに侵入する場合もあります

③ ピシウム菌は水中で遊走子のうを形成し、その先端にさらに球のうと呼ばれる皮膜で覆われた器官を形成します。この球のうで遊走子分化が起こります

④ やがて球のうの一部が破れて、大量の遊走子が放出されます。遊走子は鞭毛を用いて水中を遊泳分散します。ピシウム性病害が発生した後、一気に病斑が拡大するのはこの遊走子によるところが大きいと考えられます

⑤ 遊泳していた遊走子はやがて球形となり細胞壁を形成します(被のう化)。この時に鞭毛は脱落します。被のう化した遊走子=被のう胞子が発芽してベントグラスに侵入します

参考文献1:「植物病害の発生と水管理」一谷多喜朗 芝草研24-1 1995

参考文献2:「疫病菌とピシウム菌 類似点と相違点」築尾嘉章、東條元昭 植物防疫67-10 2013

参考文献3:「ピシウム菌による病害」東條元昭 植物防疫58-3 2004

 

 

次に、ピシウム性病害の耕種的な防除方法についてみてみましょう。


 

3 ピシウム性病害の耕種的防除方法

4 ピシウム性病害の化学的防除方法

5 Envuがおすすめする殺菌剤

 

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