炭疽病

1.炭疽病とは

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///// 炭疽病の概要

 // 病原体:コレトトリカム菌

 // 晩春~夏期にかけて発生

 // 高温と乾燥で激化

炭疽病

炭疽病

ベントグリーンでは主に春~夏にかけて発生しますが、雪解け直後に発生することもあるため気温が低い時期から注意が必要です。病徴は褐色から黄褐色で不定形のパッチを形成することが多いです。高温と乾燥によって病徴は激しくなりますので、特に夏の暑い時期に発病させないことが重要になります。

 

///// 目視では判別しにくい

ピシウム病と炭疽病と細菌病

炭疽病の診断は目視では判別しにくいため、病害診断の実施を推奨します。

※Envuの病害診断については「よくある質問と回答」に掲載しております。

 

///// 炭疽病菌の胞子と剛毛

炭疽病に感染している場合、顕微鏡で観察すると下記の写真のように大量の胞子を確認することができます。この大量の胞子は、剛毛と呼ばれる分生子盤でつくられます。この剛毛は、ルーペでも観察可能です。

殺菌剤散布後に顕微鏡で観察すると、剛毛は確認できるが胞子は確認できない場合があります。剛毛は炭疽病菌の活動が抑えられていても残るため、殺菌剤の効果発現の有無は胞子の量によって判断することになります。

三日月形の胞子

 ↑三日月形の胞子

剛毛

↑剛毛

 

///// 炭疽病菌の成長 

炭疽病菌の成長

炭疽病は胞子によって感染を拡大させます。ベントグラスの葉に付着した炭疽病菌の胞子は発芽菅を伸ばし、伸ばした発芽菅の先端に付着器を形成します。付着器から侵入糸を伸ばして植物のクチクラや細胞壁を貫通し、細胞質に到達します。その後、侵入菌糸や吸器を形成して栄養関係を結び、感染が完了します。

 

///// 炭疽病菌の胞子の発芽から付着器の形成まで

炭疽病菌の胞子の発芽から付着器の形成まで

炭疽菌の胞子発芽と付着器形成

炭疽菌の胞子発芽と付着器形成の様子です。付着器から菌は芝に侵入します。 A、B:胞子(矢印)から発芽管が伸び、その先に暗褐色の付着器を形成 C:1個の胞子(矢印)から菌糸を伸ばし、その先端に付着器や三日月形胞子(赤丸)を形成しています。

 

ベントグラスの葉鞘表面の付着器と細胞の中に侵入している菌糸

ベントグラスの葉鞘表面の付着器と細胞の中に侵入している菌糸の様子です。 この侵入菌糸が芝の細胞から養分を吸収します。(ベントグリーン12月)

 

それでは、次のセクションで、炭疽病防除のための耕種的な方法をご紹介します。


 

2 炭疽病防除のための耕種的な方法

3 炭疽病防除のための化学的な方法

4 いつ、何を散布すれば良いのか?

5 発生させてしまったら?

6 ストレスガード製剤予防散布プログラムの活用

 

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